赤外線吸収原理

1. 光(電磁波)について

光や赤外線は様々な波長に渡る電磁波の一種です。この電磁波は、電荷(電流)の流れ(振動)によりその周りに磁場が発生し、その磁場の変動がまた新たな電場を発生させ、お互いが次々と連鎖しあいながら各々と直交する方向に進んで行く現象を電磁波といいます。
またこの電磁波は、真空中では常に1秒間に約30万kmの一定のスピードで真直ぐに進んでいきます。

2. 波長・振動数・波数(カイザー)について

電磁波(光)は電荷の振動で起こるため、その振動を1秒間に何回振動するかを表したのが振動数となります。
波長とはその振動の1周期の長さを表す単位で「光速/振動数」で表されます。また波数(カイザー)とは1cmあたりの波の数(振動数)で、波数=1/波長(cm)で表されます。
光の特性を表す場合、波長よりこの波数(カイザー、cm^-1)の方が一般的には多く使用されるようです。

3. 赤外線とは

赤外線は光の一種であり、一般に0.75~200µmの波長範囲を持つ光(電磁波)の一種で、可視光より長い波長を指しています。
またこの赤外線のうち可視光に近い0.75~3µm付近の光をさらに近赤外線と呼んでいます。(下図参照)
電磁波

4. 様々な電磁波(光)の特長

電磁波(光)は波長によりその性質が異なります。一般に波長が短いほど、そのエネルギーは大きくなります。
波長の長い電波(身近なテレビ、ラジオ、携帯電話、等々に使用)は、アンテナなどの金属中の電子を揺り動かし、電荷(電流)を発生させます。
それより波長の短い赤外線は様々な分子を振動させる事で熱を発生させ、また、マイクロ波は水分子(HO)を回転運動させます(電子レンジに応用)。
可視光は、人間の網膜中の赤・緑・青 に感応する細胞を刺激(振動)させ、これにより色を認識することができます。
さらに波長の短い紫外線は電子を励起させ化学反応(例えば日焼け、炎症など)を起こし、X線は物質の透過が強く(レントゲンなどに使用)、また気体のイオン化、光電効果、化学反応、生体組織の変質化などを引き起こします。
さらに波長の短いγ(ガンマ)線はX線より強い透過特性を持ち、原子のイオン化、2次電子の放出、などを引き起こします。

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