汎用水分計 |
測定対象 |
測定範囲
(%H2O) |
測定可否 |
検量線
グラフ |
備考 |
硝子・窯業・セメント |
陶土、タイル原料 |
0~12 |
○ |
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検量線はゆるい2次式となる。水が浮く状態になるまで測定可能。
成型品は表面と内部の水分相関がなく測定不可。 |
レンガ、耐火物原料 |
0~10 |
○ |
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品種により検量線が異なる。粒度が細かければ測定可能。
黒色は反射、感度不足で測定不可の場合あり。 |
鉄鉱・金属 |
フェロニッケル鉱 |
10~30 |
○ |
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塊状のサンプルは表面状態により、測定値がバラツキ測定不可。
粉状サンプルは均一性が良くなれば精度は向上する。 |
ボーキサイト |
0~20 |
○ |
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茶褐色で破砕された粉粒体で、感度も充分で測定可能。 |
フェライト |
0~20 |
○ |
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成分により3次式の場合あり。
水分が多く、粘土状になると感度不足で測定不可。 |
水酸化アルミニウム |
0~15 |
○ |
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反射率がよく感度は充分あるが、種類により検量線が異なる。
水分が多いと出力が飽和し、感度不足で測定不可。 |
石炭 |
0~15 |
○ |
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検量線はゆるい2次式か3次式になる場合が多く、配合率もほとんど変わらず、多くの場合1本で済みます。
炭種により変曲点もそれぞれ違ってきます。 |
配合(焼結)原料 |
0~10 |
○ |
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通常こげ茶色、5mm以下の粒度で低反射率です。
検量線はリニアになるものもありますが、S字カーブとなるものもあります。 |
酸化鉄 |
0~10 |
○ |
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粒度が粗い(10~15mm以上)場合はデータのバラツキ多く測定不可。 |
蛇紋岩 |
0~15 |
○ |
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濃緑色の岩石で焼結原料の中に混ぜられ脱硫を行う。
10%以上は高水分計で測定。 |
食品 |
ワカメ |
0~30 |
○ |
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乾燥ワカメ、低水分では測定可能。 |
澱粉(コーンスターチ) |
0~25 |
○ |
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白色粉体で測定感度も充分。
結晶水を持つため、ゆるい2次式となる。 |
米ぬか |
0~25 |
○ |
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検量線は出力変化も大きく、若干2次式となる。 |
わさび |
0~12 |
○ |
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粒度の違いで、若干検量線が異なる。 |
ジャム |
20~35 |
× |
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表面と内部での水分の相関性なく測定不可。 |
フィッシュミール(魚粉) |
0~15 |
○ |
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感度もよく、バラツキ少なく測定可能。 |
パン粉 |
0~20 |
○ |
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水分が15%以下では水分変化に対する出力変化も大で測定精度もよい。 |
大豆フレーク |
0~15 |
○ |
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水分変化に対して出力変化も大きく、測定可能。 |
海苔 |
0~15 |
○ |
|
水分変化に対して出力変化も大きく、測定可能。 |
お茶 |
0~15 |
○ |
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乾燥後の製品状態のものは感度よく、測定可能。
摘んだばかりの水分高いものは出力がバラツク。 |
粉ミルク |
0~5 |
○ |
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反射率、感度とも良好で、砂糖・塩とほぼ同様の精度、再現性が得られる。
検量線はゆるやかな2次式となる。 |
バター |
0~20 |
× |
|
表面と内部での水分の相関性なく測定不可。 |
砂糖 |
0~2 |
○ |
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反射率よく、水分計の測定として最も精度よい対象の1つ。
検量線はほぼリニアになる。 |
塩 |
0~2 |
○ |
|
反射率よく、水分計の測定として最も精度よい対象の1つ。
検量線はゆるやかな2次式となる。 |
調味料(からあげ粉) |
10~30 |
○ |
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粒度も小さく、反射率も良いため精度のよい計測が可能。
検量線はゆるやかな2次式となる。 |
化学 |
触媒(酸化アルミニウム) |
0~10 |
○ |
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反射率、感度とも良好。 |
培土 |
0~20 |
○ |
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水が浮き、泥状になるまでは検量線はリニアに伸びる。
飽和点は種類によって違うがそれまでは測定可能。 |
洗剤、粉石鹸 |
0~15 |
○ |
|
反射率よく、安定した測定が可能。
検量線は2次式となる。 |
合成樹脂(粉体) |
0~10 |
○ |
|
一般的に白色・粉体の場合が多く、感度は充分。 ただし水分が極端に低い場合があるので注意。
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂に大別される。 |
ABS粉体 |
0~40 |
○ |
|
一般的に白色・粉体の場合が多く、感度は充分。
ただし水分が極端に低い場合があるので注意。 |
アクリルポリマ |
0~10 |
○ |
|
反射率よく、安定した測定が可能。
検量線は2次式となる。 |
顔料 |
0~5 |
○ |
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反射率、感度とも良好。 |
肥料、農薬 |
0~5 |
○ |
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種類により検量線が異なる。
水分以外の成分、及び可視波長を搭載して重回帰演算を実施している事例あり。 |
ゴム・繊維 |
スフ綿 |
0~15 |
○ |
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白色で感度は充分、表面の凹凸を少なくする必要あり。
ガラスを押し付けて測定した例あり。水分が偏在し、バラツキが大きい。 |
ガラスファイバ |
0~15 |
○ |
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薄物と厚物で検量線は変わる。
吸湿性がなく表面水分が多く、高水分計になる場合あり。 |
ビニロン繊維 |
0~7 |
○ |
|
品種により検量線が異なる。 |
アクリル繊維 |
0~7 |
○ |
|
水分が多くなると水が偏在し、バラツキが大きくなる。 |
その他 |
パルプシート |
10~30 |
○ |
|
水分が多くなると水が偏在し、バラツキが大きくなる。 |
木粉、おがくず |
0~30 |
○ |
|
反射率・感度ともに良好で、種類の違いで若干検量線が異なる。 |
木材チップ(細) |
0~30 |
○ |
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細かいサンプルほどバラツキが少ない。 |
木材チップ(粗) |
0~30 |
○ |
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細かいサンプルと比べバラツキがあるが、測定可能。 |
フライアッシュ(焼却灰) |
0~30 |
○ |
|
反射率・感度ともに良好で、種類の違いで若干検量線が異なる。 |
粉コークス |
0~10 |
○ |
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色は黒色で低反射率だが、粒度も細かく感度はあり。
水が浮くまで測定可能。 |
紙 |
2~12 |
○ |
|
反射率よく、安定した測定が可能で高精度。
検量線はゆるやかな2次式となる。 |
塗工紙 |
2~12 |
○ |
|
反射率よく、安定した測定が可能で高精度。
検量線はゆるやかな2次式となる。 |
高水分計 |
壁材原料 |
5~15 |
○ |
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パルプ、セメント等を混合したサンプルで測定可能。
色により検量線を切り替えるか、可視・赤外ハイブリッド形水分計を使用して重回帰演算を使用している実績有り。 |
パーティクルチップ |
30~80 |
○ |
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反射率、感度ともに良好。
種類の違いや接着剤の有無で若干検量線が異なる。 |
紙(ウェット) |
40~70 |
○ |
|
ウェットパート出口(ドライヤ入口)に反射形ファイバ式を設置して計測する事例が抄紙ラインで多数実績有り。
現場がかなり高温になるためミラー式は不可。 |
御飯(炊飯後) |
50~70 |
× |
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表面と内部の水分の相関がとれず測定不可能。 |
生パン粉 |
30~40 |
○ |
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水分が高いので感度が落ち、精度が悪くなる。
高水分計で測定する。 |
粘土 |
0~30 |
○ |
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ほぼリニアな検量線となる。水が浮く状態になるまで測定可能。
成型品は表面と内部の水分相関がなく測定不可。 |
重曹 |
0~18 |
○ |
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通常18%H2O付近に変曲点をもつため、それ以上は測定不可。
結晶水を含むため水分はかなり多い。
ガラス、消化剤、医療、洗浄剤などに使用される。 |
塩安(塩化アンモニウム) |
10~30 |
○ |
|
高水分計で測定。 |
水砕蛇紋岩 |
0~15 |
○ |
|
表面水分が多いため、高水分計で測定。 |
ガラス粒体 |
0~10 |
○ |
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粒度も小さく、反射率も良いため精度のよい計測が可能。
吸湿性が無く、表面水分が多いため、高水分計で測定。 |
珪砂 |
0~10 |
○ |
|
粒度も小さく、反射率も良いため精度のよい計測が可能。
吸湿性が無く、表面水分が多いため、高水分計で測定。 |
石灰、石灰石 |
0~10 |
○ |
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粒度がφ30mm以上はバラツキ多く測定不可。 |
微量水分計 |
ABS粉体 |
0~1 |
○ |
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白色・粉体で感度は充分。
水分が極端に低い場合があるので注意。 |
PVC粉体 |
0~1 |
○ |
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検量線は種類・粒度によって変わる。
要求精度は厳しい。 |
粒状フェライト |
0~0.5 |
○ |
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茶褐色~黒色の微粉体で、乾燥後は測定範囲が低い。
検量線はほぼリニアとなる。 |
二酸化マンガン |
0~2 |
○ |
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反射率が極端に悪く、感度が不足し、水分範囲によっては測定不可の場合あり。 |
酸化鉄 |
0~1 |
○ |
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茶褐色~黒色の微粉体で、乾燥後は測定範囲が低い。
検量線はほぼリニアとなる。 |
無水酢酸ソーダ |
0~1 |
○ |
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無水酢酸ナトリウムとも呼ぶ。
無色の結晶で水によく溶ける。 |